Q:1
医業収益に計上すべきものはどういったものでしょうか?
A:1
医業収益に計上すべき収入は、社会保険診療収入、国民健康保険診療収入、窓口一部負担金収入、自由診療収入、介護保険収入などです。
また、金属などの売却代金も雑収入として認識します。
Q:2
医業収益に含める金額はどのようなものでしょうか?
A:2
その年度において医業収益に含めるべき金額は、その年度に収入すべき金額とされており、収入すべき権利が確定した金額とされています。
通常は、その年度末までに診療行為が完了し、その内容に従った診療報酬点数表に基づいて計算された金額をいいます。
具体的には、患者の一部負担金に併せて、保健請求された金額も診療行為完了年度に医業収益に含めることになります。
Q:3
自由診療収入にはどのようなものありますか?
A:3
健康診断、診断書作成収入、歯科のインプラント収入、ホワイトニング収入などがあります。
自由診療収入も診療行為完了年度に医業収益に含める必要があるので、未収入金額を把握管理しておく必要があります。
Q:4
返戻等の再請求分の社会保険診療報酬は、来年度の医業収益に繰り越すべきでしょうか?
A:4
社会保険診療報酬の返戻等の再請求分は、レセプトの記載不備等を原因とする未入金額で、診療行為自体は完了しているため今年度の医業収益に含め、来年度の医業収益に繰り越すことはできません。
Q:5
職員、役員、親族に対して診療に係る一部負担金を減免した場合の医業収益はどうなりますか?
A:5
健康保険法の規定からは問題になりますが、税法上は医院内の一定の基準に従って減免されている金額は一旦医業収益に計上した上で、診療対象が職員なら同額を福利厚生費で処理し、診療対象が役員及びその親族なら同額を役員賞与で処理し、損益が発生しないように処理します。
ただし、役員及び親族に対して一部負担金を減免した場合は、役員賞与から源泉所得税を徴収された上、法人税法上その役員賞与は損金不算入となります。